能登の里山里海
生物多様性を守るためには、そのままの自然環境だけではなく、農業・林業など人の手が加えられることによって維持される環境の保全も重要とされています。
能登では、昔ながらの天日で稲穂を干す「はざ干し」や海女漁など、伝統的な農林漁法が今でも行われています。機械化され便利な世の中になった今でも、昔ながらの方法を守り続けることによって生態系が維持されています。夏から秋になると「キリコ祭り」や「あえのこと」といった祭礼が能登各地で行われ、人々は豊作、豊漁を祈り、そして自然に感謝します。能登の人々は今も昔も里山里海を大切に守り続けているのです。
このように、自然と調和し営まれてきた暮らしが評価され「能登の里山里海」は2011年に国連食糧農業機関(FAO)より日本で初めて世界農業遺産に登録されました。