能登の祭礼

里山里海と密接に暮らしている能登の人々にとって「祭り」は、豊漁や豊作を願い、感謝する大切な行事として、古くから守り引き継がれてきました。

田の神様を自宅に迎えもてなし、送り出す「あえのこと」や、鬼が春の耕作前にいろりにあたっている農家のなまけ癖を戒める「アマメハギ」などはユネスコ無形文化遺産に登録されています。また、夏には巨大な燈籠を担ぎ練り歩く、日本遺産の「キリコ祭り」が能登一円で行われます。

奥能登の祭りでは、親戚や知人を招待し、祭りのために特別に用意された郷土料理「まつりごっつぉ」でおもてなしをする「ヨバレ」という風習があります。

ユネスコ無形文化遺産

UNESCO Intangible Cultural Heritage

能登にはユネスコ無形文化遺産として山・鉾・屋台行事「青柏祭でか山」・奥能登のあえのこと・能登のアマメハギがユネスコの無形文化遺産に登録されています。

青柏祭(せいはくさい)

石川県七尾市の大地主神社で毎年5月3日から5日まで開催される例大祭である。石崎奉燈祭、能登島向田の火祭り、お熊甲祭りとともに七尾四大祭のひとつである。なおこの祭礼は、国の重要無形民俗文化財に指定されているほか、ユネスコの無形文化遺産に登録されている。

あえのこと

石川県奥能登地方の珠洲市、輪島市、鳳珠郡能登町、同郡穴水町で古くから行われている新嘗の祭礼。「あえのこと」とは「あえ=饗」の「こと=祭り」を意味する。「奥能登のあえのこと」という名称で、1977年(昭和52年)重要無形民俗文化財に指定され、2009年(平成21年)には、ユネスコの世界無形遺産に登録された。

アマメハギ2
能登のアマメハギ

石川県の輪島市や鳳珠郡能登町に伝わる伝統行事(妖怪)。能登のアマメハギという名称で1979年(昭和54年)重要無形民俗文化財に指定された。また伝承の途絶えていた新潟県村上市でも、2005年(平成17年)に保存会が発足し、行事が復活した(村上市の市指定無形民俗文化財)。2018年11月29日に「アマメハギ」、「男鹿のナマハゲ」(秋田県男鹿市)や「宮古島のパーントゥ」(沖縄県宮古島市)などを含めた8県の10の行事からなる「来訪神 仮面・仮装の神々」として、ユネスコの無形文化遺産に認定された。

日本遺産 能登のキリコ祭

Japanese Heritage

能登各地で夏から秋にかけて行われる祭りは、神輿(みこし)のお供にキリコと呼ばれる巨大な御神灯が氏子たちによって威勢よく担ぎ出され、道中を練り歩きます。
日本遺産に認定されています。

あばれ祭
開催日時:毎年7月第1金・土曜日

大小合わせて40基のキリコが松明の周りを練り歩き、翌日には神輿の原形がなくなるまで壊す勇壮さで知られています。

石崎奉燈祭
開催日時:毎年8月第1土曜日

重さ2tのキリコを約100人の男衆で担ぎ上げる漁師町らしい勇壮な祭り。夜には6基が勢ぞろいし乱舞競演します。

宝立七夕キリコまつり
開催日時:毎年8月第1土曜日

約100人で担ぐ高さ約14mのキリコは能登最大級。打ち上げ花火を合図に海に入り沖に設けた松明の周りを巡ります。

西海祭り
開催日時:毎年8月14日

浴衣に腰巻、白い前掛けのいでたちの女性たちが、エネルギッシュにキリコを担ぎ、町内を練り歩く姿に見物客からも歓声があがります。

沖波大漁祭り
開催日時:8月14日~15日

能登のキリコ祭りには珍しく日中に最高潮を迎えます。担ぎ手が胸まで海に浸かりながらキリコを担ぎ入れ暴れ回します。

写真_輪島大祭
輪島大祭
開催日時:8月22日〜25日

輪島市街地にある4神社の祭礼。顔に紅を塗った若衆に担がれた神輿が海中を乱舞する御神輿入水神事などが見どころ。

飯田燈籠山祭り
開催日時:7月20日〜21日

珠洲市の中心部に位置する飯田町。春日神社の夏季例祭は、暑さきびしい土用の折、神様に夕涼みにお出ましいただく祭り。江戸時代の寛永年間に始まったと伝えられています。祭りの華は3基の絢爛豪華な「燈籠山」。てっぺんに約6mの人形を掲げた、高さ16m、重さ約5トンの巨大な曳山です。

’’’

’’’

キリコ祭りカレンダー

①あばれ祭(能登町) 7月第1金・土曜日 ⑯沖波大漁祭り(穴水町) 8月14・15日
②七尾祗園祭(七尾市) 7月第2土曜日 ⑰明千寺キリコ祭り(穴水町) 8月15・16日
③剱地八幡神社大祭(輪島市) 7月海の日直前の土・日曜日 ⑱曽々木大祭(輪島市) 8月17・18日
④恋路火祭り(能登町) 7月海の日直前の土・日曜日 ⑲輪島大祭(輪島市) 8月22日~8月25日
⑤飯田燈籠山祭り(珠洲市) 7月20・21日 ⑳にわか祭(能登町) 8月第4土曜日
⑥塩津かがり火恋祭り(七尾市) 7月第4土曜日 ㉑冨木八朔祭礼(志賀町)

8月最終日曜日とその前日

⑦能登島向田の火祭り(七尾市) 7月最終土曜日 ㉒中居キリコ祭り(穴水町)

8月最終土曜日

⑧松波人形キリコ祭り(能登町) 7月第4土曜日 ㉓蛸島キリコ祭り(珠洲市) 9月10・11日
⑨どいやさ祭(能登町) 7月第4土・日曜日 ㉔寺家キリコ祭り(珠洲市) 9月第2土曜日
⑩水無月祭り(輪島市) 7月30・31日 ㉕大町・川島祭り(穴水町) 9月第2土曜日
⑪名舟大祭(輪島市) 7月31日・8月1日 ㉖正院キリコ祭り(珠洲市) 9月14・15日
⑫石崎奉燈祭(七尾市) 8月第1土曜日 ㉗前波曳山祭り(穴水町) 9月第3土・日曜日
⑬宝立七夕キリコまつり(珠洲市) 8月第1土曜日 ㉘柳田大祭(能登町) 9月16・17日
⑭新宮納涼祭(七尾市) 8月14日 ㉙小木袖ぎりこ祭り(能登町) 9月第3土・日曜日
⑮西海祭り(志賀町) 8月14日

能登の祭礼

Noto Festival

とも旗祭り
毎年5月2・3日

大のぼりと5色の吹き流し、大漁旗を掲げた9隻の船が鐘や太鼓を打ち鳴らし、湾内狭しと駆け巡ります。隊列をなして進むさまは壮観。

写真_石動山開山祭
石動山開山祭
7月7日

あじさい寺とも呼ばれる能登町の平等寺を舞台に開催される灯りのイベントです。行灯やろうそくの灯りが、境内に咲き誇る約130種4000株のあじさいを幻想的に映し出します。

長谷部まつり
7月19日

穴水城主・長谷部信連を偲ぶ祭り。華やかな時代絵巻を武者行列で表現します。夜は穴水湾内で屋形船や特設ステージで太鼓演舞等も行われます。

写真_お熊甲祭り
お熊甲祭
毎年9月20日

高さ約20mの深紅の大枠旗を地面すれすれまで傾けて乱舞する大技「島田くずし」で祭りは最高潮に。

黒島天領祭
毎年8月17・18日

若宮八幡神社 黒島は1684年(貞享元年)より江戸幕府の天領となりました。

この祭に出る曳山は、徳川家康及び家臣の武者人形やのぼり旗を飾りつけた豪華なものです。

’’’

’’’

’’’

サイト内検索